薬剤師の歴史について

今では良く聞くようになった薬剤師ですが、薬剤師の制度はいつごろからスタートしたのでしょうか。
その歴史を理解することで、薬剤師の仕事を再認識できます。
これから薬剤師を目指す人は、まずその歴史を勉強してみるのもいいでしょう。

■薬剤師の歴史について

日本における薬剤師の歴史は、1889年に成立した「薬品営業並薬品取扱規則」にその根幹を見ることができます。
「薬品営業並薬品取扱規則」によって、薬剤師の制度がスタートしたとなるとその歴史は100年以上にもなります。
しかし他国と比べるとその歴史は短いものであり、例えばヨーロッパの薬剤師と比較するとかなり短いものです。
現在一般的に認識されている薬剤師の起源は、1240年ごろのヨーロッパと言われています。
ヨーロッパでは神聖ローマ帝国時代に皇帝フリードリッヒ2世が、医者と薬剤師の役割を明確にしたと言われています。

これに対して日本を含めた東洋諸国においては、医者と薬剤師の分業はかなり遅れています。
日本は中国から輸入した漢方なども治療薬として取り入れており、昔から薬を使用した治療は実施されていました。
明治以前は東洋医学がまだ盛んであったこともあり、漢方を使った治療も行われていました。
そのような背景もあり、医者自身が直接患者に薬を処方することも多く、医者と薬剤師の分業が明確になったのは明治以降のことです。
明治政府では富国強兵の影響もあり、医学もドイツ医学を模範にすることが多くなり、次第に医者と薬剤師の分業が進んでいきました。
その後薬剤師について規定した「薬品営業竝薬品取扱規則」、また薬剤師の身分について規定した「薬剤師法」が制定されました。

薬剤師の歴史について

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